
能では、最小限度の動きで観ている方達に「感情」や「表情」を伝えなくてはなりません。
能面を付けていると表情を変える事が出来ない為、顔の角度・手の動き・足の運び・動作の
スピード等を工夫して、その人物の感情を表さなければなりません。
その中で、嬉しい時や悲しい時の「泣く」と言う場面が度々出て来きますが、涙を流す事は
出来ません。 そこで我々は、流れる涙を拭っていると言う意味で、
親指意外の4本指を揃えて顔の斜め下で近づけたり遠ざけたり、これを数回繰り返します。
これが、泣いている時の表現なのです。原則として男性は右手・女性は左手を使い、
深く強い悲しみの際には両手でこの仕草をします。
この型を「シオリ」と言います。